腰椎椎間板ヘルニアとは?

症状は?
日本整形外科ガイドラインによると、好発年齢は20~40歳の若年層。男性が女性より2倍~3多いとされています。好発部位は下位腰椎(特に腰椎5番目と仙骨1番目)。症状は重症度によって異なりますが、軽症であれば腰部痛、重症であれば神経を圧迫するため下肢痛、下肢筋力低下、感覚障害、排尿障害や会陰部の感覚低下を認めることがあります。
診断について
画像診断はMRIが有用です。レントゲンやCTでは診断は困難です。加えて、徒手検査や責任病巣の筋力評価や感覚評価、ブロック注射でも評価は可能です。しかし、日本整形外科ガイドラインによると、ヘルニアが画像所見から指摘を受けても、症状と一致しないことがあるとされています。臨床上ではヘルニアを有していながらも、無症状の方も多くいます。診断には画像と臨床症状が一致していることが重要になります。
予後と治療
リハビリテーションについて
手術適応となる方は対象外となります。リハビリテーションは疼痛や時期に応じて介入していきます。疼痛が強い時期では安静・コルセットの着用・動作指導が中心になります。疼痛が少しずつ軽減してくると、体幹・下肢の筋力強化、下肢の関節可動域訓練など実施し、疼痛のさらなる軽減や再発予防に努めていきます。ここでは動作指導について紹介したいと思います。
動作指導


引用文献
腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021(改訂版3版)
JOURNAL OF CLINICAL REHABILITATION VoL24/Vo.4 2015.4
MB Orthop.30(8):50-58,2017