変形性膝関節症のリハビリテーション
変形性膝関節症とは?
炎症や力学的負荷が大きくなると、軟骨への栄養が阻害され、関節軟骨が変性・摩耗し、変形が進行すると骨棘などが形成され、関節の変形が生じます。
変形は内反(O脚)と外反(X脚)に分けられ、大部分がO脚に分類されます。
変形は内反(O脚)と外反(X脚)に分けられ、大部分がO脚に分類されます。
原因と分類
明らかな原因がなく、加齢や慢性的に負担がかかると生じる一次性(原発性)、外傷や半月板の損傷、炎症などに伴って生じる二次性(続発性)に分けられます。割合は一次性の方が多いです。
重症度はレントゲンで判別が可能です。
骨と骨の間のスペースは軟骨の幅に相当し、そのスペースが減少している場合、軟骨のすり減りを意味します。従ってスペースが減少していくと重症度が高くなります。
重症度はレントゲンで判別が可能です。
骨と骨の間のスペースは軟骨の幅に相当し、そのスペースが減少している場合、軟骨のすり減りを意味します。従ってスペースが減少していくと重症度が高くなります。
症状
50-60歳以降の女性に多いです。疼痛は様々で重症度によっても変化しますが、多くは膝内側部痛で、立ち上がりや歩きはじめに感じることが多いです。
重症度が進むにつれて、歩行中の疼痛が強くなります。
治療
骨壊死や関節変形が大きい場合を除いて、手術を行わない保存的療法が原則になります。
ヒアルロン酸の関節内注射や薬物療法、リハビリテーションが主になります。
リハビリテーションの中でも比較的エビデンスが高いものは、運動療法・筋力強化・患者教育と生活指導・物理療法が挙げられます。
当院では注射や薬物療法に加え、さまざまなリハビリテーションを取り入れております。
ヒアルロン酸の関節内注射や薬物療法、リハビリテーションが主になります。
リハビリテーションの中でも比較的エビデンスが高いものは、運動療法・筋力強化・患者教育と生活指導・物理療法が挙げられます。
当院では注射や薬物療法に加え、さまざまなリハビリテーションを取り入れております。
変形性膝関節症に多い疼痛部位
①半月板:損傷は女性に多く、50-60歳女性で30-40%の割合で損傷されています。
②鵞足部:膝関節内側の筋が付着する場所です。O脚によって、筋が伸長され、疼痛につながります。
③膝蓋下脂肪体:疼痛を最も感じる部位です。炎症などが生じると瘢痕化し、疼痛につながります。
上記の他にも様々な要因があり、しっかりとした診察が必要になります。
②鵞足部:膝関節内側の筋が付着する場所です。O脚によって、筋が伸長され、疼痛につながります。
③膝蓋下脂肪体:疼痛を最も感じる部位です。炎症などが生じると瘢痕化し、疼痛につながります。
上記の他にも様々な要因があり、しっかりとした診察が必要になります。
リハビリテーション
変形性疾患は進行性の病気になります。リハビリテーションによって、進行を緩やかにして疼痛を軽減させることが重要です。
3つのポイントでリハビリテーションを実施しています。
①レントゲンだけでは疼痛を完全に把握することができないことも多く、丁寧な診察も実施し、画像と症状、検査で総合的に判断し、疼痛の原因・部位を判定します。
②炎症や変形によって関節の動きが制限されてしまうと、立ったり、歩くときに半月板や関節軟骨の負担が大きくなり、変形を助長してしまいます。従って、関節の動きを改善するためのリハビリは重要です。
③疼痛軽減や力学的負担を減らすために筋力強化が必須です。
②炎症や変形によって関節の動きが制限されてしまうと、立ったり、歩くときに半月板や関節軟骨の負担が大きくなり、変形を助長してしまいます。従って、関節の動きを改善するためのリハビリは重要です。
③疼痛軽減や力学的負担を減らすために筋力強化が必須です。
リハビリテーションは一人ひとりの症状や状態に合わせた、オーダーメイドが必要です。重症度や疼痛、関節の動きや筋力を評価し、その方に合ったセルフエクササイズや治療を実施しています。
引用文献
日内会誌 106:75~83,2017 変形性膝関節症 理学療法診療ガイドライン