人工膝関節置換術(TKA) 手術後のリハビリテーションについて

人工膝関節置換術(TKA)とは?

膝関節における人工関節になります。人工膝関節置換術の目的は「末期で高度に変形した膝関節を人工関節に置換し、膝関節の疼痛、機能の改善を図ること」とされています。高齢化社会において変形性膝関節症の患者数は増加しています。
医療技術の進歩により、比較的安全に手術が行えるようになっています。それに伴って人工関節置換術を受けられる患者さんも増加の一途をたどっています。

手術適応について

変形性膝関節症の重症度はKL分類が一般的に用いられます。stageⅠ~Ⅳに分けられ、Ⅳに近づくにつれて変形が進み、重症度が大きくなります。
手術の適応時期はstageⅢ~Ⅳの進行期・末期になります。手術は変形のみでなく、疼痛・日常生活の制限・患者様の年齢などを考慮し、総合的に判断して決定します。
特発性骨壊死・関節リウマチなど関節破壊が進行すると手術適応になります。

日常生活で必要な膝関節の角度とは?

正座:膝関節屈曲150°程度
自転車を漕ぐ:膝関節屈曲120°程度
靴ひもを結ぶ:膝関節屈曲100°程度
椅子からの立ち上がり:膝関節屈曲100°程度
階段昇降:膝関節屈曲100°程度
歩行:膝関節屈曲70°程度
正座や自転車を除くと、最低限日常生活を遂行するには膝屈曲角度は100°は必要です。手術後は患者様の獲得されたい動作に合わせて目標を設定します。

外来リハビリテーションの重要性

現在、入院の日数短縮化が進んでおり、病院によっても異なりますが、2~3週間程度で転院・退院される患者様が多いです。自宅退院したにもかかわらず、理学療法の必要性が高いのが現状です。特に歩容など質的な機能を改善するには、炎症期を過ぎた数カ月単位の時間を要します。途中でリハビリテーションを中断してしまうと拘縮や疼痛が残存するため機能低下が生じます。

外来リハビリテーションについて

①視診・触診(腫脹・熱感)
②周径(筋力や腫脹の評価)
③関節可動域
④筋力
⑤創部の程度
上記の項目の他に術前の変形程度・可動域、手術様式、手術侵入方法など様々な情報が必要になり、それをもとに目標設定していきます。可動域訓練・筋力強化など状態に合わせて実施しており、疼痛の改善と動作獲得を目指しています。
手術後で継続してリハビリテーションを希望されている方は、当院にぜひ一度ご相談ください。

引用文献

人工膝関節置換術の理学療法 山田英司・井野拓実                            変形性膝関節症 理学療法診療ガイドライン 木藤伸宏・小澤淳也・金村尚彦

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